昭和マニアの日曜日の夜は黄昏

少し不便な昭和時代の体験談と思い出の回顧録

昭和の駄菓子屋「仁義なき戦い」

昭和50年代後半には駄菓子屋が沢山ありまして、小学生時代の私も、毎日小遣い50円を握りしめ通っていました。

使い道は

30円のダブルソーダorコーラアイス

10円のあめちゃんorチロルチョコ

そして、当たれば30円のお菓子交換札が貰える10円ゲーム。

ゲームはアーケードゲームか、10円玉が右や左に行ったり来たりするあの「新幹線」です。


f:id:taizosan:20200318155439j:image 

▲新幹線

f:id:taizosan:20200318161556j:image

▲残念なダブルソーダ

無茶苦茶面白くて、覚えたての◯みたいに夢中でやってました。

そんな中に異常に「新幹線」が上手い同級生のM君小学四年生がいました。

みんなに「ここに来たら弾くんだっ!」とレバーの位置を熱くレクチャー!

途端にこちら側の勝率がグーンとアップしました。

そうなると、おばちゃんも10円ゲームの入れ替えサイクルを上げ対抗です。


f:id:taizosan:20200318155451j:image

サッカーゲーム

だがM君も攻略の手は緩めません。新台を次々に撃破していきます。

そんなイタチごっこの最中、ついにあれが導入されました。

「パイパイ45」


f:id:taizosan:20200318154938j:image

▲名機 パイパイ45

 

今も同窓会で盛り上がるパイパイ45。

グッと来るネーミングパイパイ45。

さて、筐体サイズは「新幹線」とほぼ同じ。

ゲーム性は1つのクルーンと2つのチューリップ、そして最後の「1、3、5」のどれかに入ればOKです。おめでとう🎉

では、なぜそんなに人気があったのか?

その最大の魅力はMAX45枚払い出しの爆発力でした。

45枚払い出しの条件は2つ目と3つ目のチューリップ上部に3倍と書かれたチャッカーの通過です。

両方通過で3×3=9倍

最後で5に入れれば、5×9=45枚となるわけです。

1枚で10円のお菓子と交換ですから、なんと

「450円」のお菓子と交換出来るのです。

これに男子は痺れるわけです。

450円と言えばどえらい大金です。

故に「パイパイ45」の前は、鉄火場状態でした。

だがしかし、パイパイの正体は魔性の貯金箱マシーンでした。


f:id:taizosan:20200318155638j:image

しかし結果を言うとM君があっさり攻略成功。

10回に1回は45枚出してました。

そして、45枚出した時は「お恵み」と称し、大盤振る舞いしてくれました。

そして時が経ち、定期的に開催されるM君のお恵みタイムの最中の事でした。

おばちゃんが旨そうにタバコを吸いながら一言言いました。

「M君は今日からパイパイ45したらいけんよっ!」

突然のバッサリ宣言です。

大人ってずり~なぁと思ったもんです。

その後、駄菓子屋の10円ゲームはルーレットタイプ「ピカデリー・サーカス」になりました。

対角線の攻略は効きませんでした。

時代はアナログからデジタルへ、テーブル筐体ゲームへと流れていきます。