昭和の駄菓子屋「仁義なき戦い」
昭和50年代後半には駄菓子屋が沢山ありまして、小学生時代の私も、毎日小遣い50円を握りしめ通っていました。
使い道は
30円のダブルソーダorコーラアイス
10円のあめちゃんorチロルチョコ
そして、当たれば30円のお菓子交換札が貰える10円ゲーム。
ゲームはアーケードゲームか、10円玉が右や左に行ったり来たりするあの「新幹線」です。
▲新幹線
▲残念なダブルソーダ
無茶苦茶面白くて、覚えたての◯みたいに夢中でやってました。
そんな中に異常に「新幹線」が上手い同級生のM君小学四年生がいました。
みんなに「ここに来たら弾くんだっ!」とレバーの位置を熱くレクチャー!
途端にこちら側の勝率がグーンとアップしました。
そうなると、おばちゃんも10円ゲームの入れ替えサイクルを上げ対抗です。
だがM君も攻略の手は緩めません。新台を次々に撃破していきます。
そんなイタチごっこの最中、ついにあれが導入されました。
「パイパイ45」
▲名機 パイパイ45
今も同窓会で盛り上がるパイパイ45。
グッと来るネーミングパイパイ45。
さて、筐体サイズは「新幹線」とほぼ同じ。
ゲーム性は1つのクルーンと2つのチューリップ、そして最後の「1、3、5」のどれかに入ればOKです。おめでとう🎉
では、なぜそんなに人気があったのか?
その最大の魅力はMAX45枚払い出しの爆発力でした。
45枚払い出しの条件は2つ目と3つ目のチューリップ上部に3倍と書かれたチャッカーの通過です。
両方通過で3×3=9倍
最後で5に入れれば、5×9=45枚となるわけです。
1枚で10円のお菓子と交換ですから、なんと
「450円」のお菓子と交換出来るのです。
これに男子は痺れるわけです。
450円と言えばどえらい大金です。
故に「パイパイ45」の前は、鉄火場状態でした。
だがしかし、パイパイの正体は魔性の貯金箱マシーンでした。
しかし結果を言うとM君があっさり攻略成功。
10回に1回は45枚出してました。
そして、45枚出した時は「お恵み」と称し、大盤振る舞いしてくれました。
そして時が経ち、定期的に開催されるM君のお恵みタイムの最中の事でした。
おばちゃんが旨そうにタバコを吸いながら一言言いました。
「M君は今日からパイパイ45したらいけんよっ!」
突然のバッサリ宣言です。
大人ってずり~なぁと思ったもんです。
その後、駄菓子屋の10円ゲームはルーレットタイプ「ピカデリー・サーカス」になりました。
対角線の攻略は効きませんでした。
時代はアナログからデジタルへ、テーブル筐体ゲームへと流れていきます。