昭和マニアの日曜日の夜は黄昏

少し不便な昭和時代の体験談と思い出の回顧録

リアルガチ!無限ガチャ

人間というものは、老いも若きも“収集癖”があります。

色んな物を集めては悦に浸る。

人とはそんな生き物なのです。

その“癖”にクリティカルヒットしたのがガチャガチャです。

昭和40年後半以降に生まれた昭和キッズはほぼ間違いなく“一回し”はやっていると思います。

今回はそんな「ガチャガチャ」のお話です。

ブームは1970年中盤以降のスーパーカーブームと共に始まります。

消しゴムとは名ばかりの消しゴムで、こすってもこすっても全く鉛筆の文字は消えません。かえって汚れが広がります。

それが色んなキャラクターの形をし、何種類もシリーズで出るからたちが悪い。

男子の本能をグワッと鷲掴みにするのです。

 

(参考→楠田枝里子さんはガチの消しゴムコレクターです。)


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▲お相撲さん消しゴム


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ウルトラマン消しゴム


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スーパーカー消しゴム



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キン肉マン消しゴム

 

私の地元北九州市では、「お相撲さん」「ウルトラマン」「カー消し」は、ほぼ同時期のトレンドだったと思います。そして少し遅れて「キン消し」が来ました。

(余談ですが、なぜか「スーパーボール」のガチャだけは常にあったんですよね。)

今でこそ一回し100円以上しますが、当時20円が当たり前、と言うか20円以外は赤くてデッかい「コスモス」100円があるだけでした。

いわずもがな、そんな高価なコスモスはほとんど触る事なく私達の前を駆け抜けていったのは言うまでもありません。

さてその中でも「ウルトラマン」についてですが、時々当たりでサイズの大きなやつがありました。

当たりだからそりゃ嬉しいんですが、問題がありました。

大きなサイズが無理やりカプセルに入れてあるんで、凄く曲がってるんです。

グニャ~っと。

簡単に言えば欽ちゃんの

「ばんざーい、なしよっ!」のポーズになってる訳です。


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▲参考画像

温めたり伸ばしたり、あの手この手で直すんですけどね。

それで遊び方ですが、「ウルトラマン」「お相撲さん」はトントン相撲です。

シンプルですね😃

しかし、負けたら取り上げられるストロングスタイルなルールでした。

ローカルルールとして、ウルトラマン消しゴムの「ケムラー」は使用禁止でした。あのドッシリとした安定感は無敵だったからです。

一方「スーパーカー」の方は、机にコースを書いてはみ出さずゴールする遊びでした。

此方も負けたら取り上げられるストロングスタイルです。

さてこのスーパーカー(通称 カー消し)の相棒ですが、誰が決めたか「BOXY」のボールペン。


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不思議なもんで、遊んだことのある人ほぼ全員が口を揃えて「ボールペンはBOXY!」と答えるのです。

ほとんど公式アイテムみたいな扱いです。

ですので、ここら辺のルーツは今後調べてみるのも面白いかもしれませんね。

そして「キン消し」ですが、私の所見ですが当時からコレクションの要素が強く遊ぶというより“集める”に重きを置いていたと思います。

ある時噂が流れました。

「ガチャガチャが無限に出来る方法がある!」

なんですとっ❗

ドラえもんでも現れたかっ‼️

早速聞き込みを開始です。

調べによると、20円入れてダイアルゆっくりと回しカプセルが出てきたら止める。そこでダイアルを左右にカタカタと動かせばカプセル出っぱなし状態になると言うのです。

本当かよっ?と思いつつ隣の校区までチャリンコ飛ばしていざトライ。

ゆっくり回して、左右に・・・っ!

おいおい(゜゜;)

出るわ出るわ!まさに無限ガチャ。

亀の産卵のようにポコポコ出て来ました。

でもまだあまり汚れていなかった小学生の私は、怖くなって途中で止めました。

店側は数日で異変に気付き直ぐに対策(ガチャガチャを店内に移動)しました。

破壊力抜群でしたが、長く使えなかった恐ろしい技でした。

今なら確実に通報→逮捕のサヨナラコンボです。

時代もガチャ本体もユルユルだった時のお話です。

因みにキン消しは数日で余裕のコンプリート。

でもあのキン消しは何処に行ったんだろ?